「もののけ姫」のなかでも圧倒的な存在感を誇るキャラクター「山犬」モロとその一族。

守護神、犬神一族として異彩を放つ彼らにモデルはいるのか?!モロの息子に名前はあるのか?!

その謎に追ってみました。

【犬神一族は森を守る、最後の砦!】

 

 

古来よりシシ神の森を守護する犬神一族。

古い神々の生きる森の中でも、その姿は巨大。

人の言葉を話し、真っ白で犬とも狼ともつかぬ風貌が特徴です。

 

一族を率いるモロの君は300歳の雌山犬。

二つの尾をもち、その巨体はゆうに5メートルを超えているそうです。

人間に生贄として捧げられた、ヒロイン「サン」を赤ん坊の頃から育てた、育ての親。

2頭の息子がおり、サンとは兄弟のように過ごしています。

サンが幼いころにはきっと毛を引っ張られたり、よだれをベチャベチャつけられたり、

かなり手を焼いたことでしょうが、今ではすっかりサンが指揮官のよう。

寄り添い、背に乗せて駆け、その存在を慈しみ、守っています。

もののけ姫のキャラクター サンの生い立ちは壮絶だった…!?

 

【モロに息を吹き込んだ、声優は誰?!】

 

引用:https://www.smule.com/song/声劇-ジブリ-声劇-モロとアシタカ-もののけ姫-karaoke-lyrics/52470767_360903/arrangement

母性溢れる犬神モロの君といえば、岩の洞窟の前でアシタカと対峙するシーン。

言い方を変えれば、娘が初めて心を許したボーイフレンドを見定めるような、あの場面が印象的ですね。

モロの声優といえば、美輪明宏さん。

アシタカに放った「黙れ小僧!」は、声に魂のこもった、圧巻の名演技!

ド迫力にビリビリきました!!!

美輪明宏さんのモノマネをする時にこのセリフが登場したり、芸人さんがオチに使ったりと、キャッチーなフレーズとなりましたね。

元々、美輪さんご自身はシャンソン歌手でありながら、様々な経歴とズバ抜けた霊感をおもちで、徳のあるお人柄であることは世に知られていました。

サンに対する深い愛情、人間への深い憤り、賢明で高度な知性が様々なシーンでのモロの声に現れており、美輪さんの達観した表現力が、温かさと深みをもつモロの存在にピッタリ!だったと思います。

もののけ姫の声優一覧! 実は大物が勢ぞろい!?

 

裏情報として、なんと!

後にタタリ神となってしまった鎮西のイノシシ神「おっことぬし様」とモロとは、遠い昔、恋人関係にあったことがあるそうで・・・

対面した時に「女」を感じるあの声は、三輪さん自身が意識して出した声なのだそうですよ。

モロ、イノシシが相手なんて、懐深すぎですね・・・。

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【犬神様はお犬様?山犬のモデル】

 

引用:https://ameblo.jp/oosama-toni/entry-11814598060.html

ところで素朴な疑問なのですが、モロと二匹の子供たち、犬神の一族は、犬なのでしょうか?

狼なのでしょうか?

「山犬」「犬神」というくらいだから犬なのかと思ってしまいますが、狩猟犬にしてはパワフルですし、知能が高すぎる気がしますよね。

実は犬神モロの君は、埼玉県にあるパワースポットで有名な三峯神社(ミツミネジンジャ)の守り神がモデルとなっているそうです。

三峯神社の守り神は狛犬ではなくオオカミ。

モロのモデルは、れっきとしたオオカミの神様なのです。

引用:https://www.travel.co.jp/guide/article/18778/

ちなみに「狼(オオカミ)」は度々「大神」という漢字で、世界にかけて古代から信仰の対象となり大活躍しています。

「日本書紀」では“かしこき神にしてあらそわざるをこのむ”と紹介されており、動物界では一番徳の高い神様の遣いとして、多くの神話や伝記に登場します。

モロ一族があれだけ凛とした高尚な神であるのは、“世界に認められた、トップ神”だからなのですね。

 

また「山犬」という名の、別名は「ニホンオオカミ。」

古来より明治の初めころまで、日本各地に実際に生息していた絶滅種のことです。

 

引用:ttps://ja.wikipedia.org/wiki/ニホンオオカミ

現存する狼よりは小さく、中型犬ほどのサイズしかなかったそうですが、当時は日本の生態系のトップに君臨していたともいわれています。

群れは小さく、2~3頭から10頭程度で生活。

遠吠えをする性質や、子供は3頭程を出産するという特徴からも、犬神一族にピッタリあてはまります。

ただ問題は、主食がニホンジカだったそうで・・・

鹿がベースとなっているシシ神様のことも、本能では時々おいしそうにみえたり・・・・

いえ、してませんよね。

もののけ姫のキャラクター ヤックルのモデルは鹿ではなくアレ!?

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【知りたい!モロの子の名前は?!】

引用:https://item.rakuten.co.jp/jeijei/ens7038114321/

 

「もののけ姫」で大きな存在感を放つ、モロの君をメインに紹介してきましたので、次は2頭の子供達に焦点をあてたいと思います。

子供といっても子犬ではなく、立派な成”山犬”です。

 

サンがショウジョウ達に侮辱されたシーン。

“シシ神の森の生命を奪われ、”森が滅びても山犬の姫は平気。

人間だから。”

その言葉を聞いてサンのために怒り、“無礼なさるめ!そのクビ、噛み砕いてやる!!!”と飛びかかる姿は、気高い神としての誇りだけではなく、家族を守ろうとする姿そのものでした。

血気盛んな性格のため、サンをモロに紹介された時には、人間の赤子を噛み砕こうとして止められたかもしれません。

ですが今ではサンを一族として認め、家族として愛している心が伝わってきます。

引用:https://hiroki-suzuki.com/mononokehime

そんな素敵な兄弟ですが、わりと扱いが雑で、まず、名前はありません。

年齢も不詳です。

ただ間違いなくサンよりは年上の男の子達です。

サンがエボシの首を狙って夜間にタタラ場を襲撃した時に、背に乗せていたのが”兄”。

隣で(言葉が無くわかりづらいのですが)心配したのでしょう、中止を促して、サンに鼻を撫でられていたのが”弟”。

引用:https://blog.goo.ne.jp/rshijima/c/8129efb80fbe21096f614bf01dd3f2e1

じ~っと見つめてみても、さっぱり見分けはつきません。

年上のはずなのですが、神々の世界でもやはり女が強いのでしょうか。

サンの言うことに素直につき従います。

 

例外なく人間は嫌いなモロとその子供達ですが、人間に捨てられたサンとは少し事情が違い、人間そのものを憎んでいる訳ではありません。

大切な住処であり、生命を育み慈しむ”シシ神の森”を脅かすタタラ場の人間達には、強い嫌悪感と殺意をもっていますが、徳の高い神ですので、むやみな殺生や争いは好まないんですね。

そのため礼節をわきまえ、神々に敬意を払うアシタカには攻撃性を示しませんし、後半になると、アシタカをその背に乗せて岩肌を駆け、共にサンの救出に向かいます。

 

 

劇中で犬神一族の彼らは、様々な顔を見せてくれます。

子を守る母の姿。

森を守るために戦う、勇ましい姿。

家族のために駆ける、壮麗な姿。

 

“誇り”とは何か“絆”とは何かを体現している、勇猛な戦士のような、とにかくカッコイイ、

モロ一族なのです。

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【まとめ】

引用:https://ameblo.jp/makizo0323/entry-12173568600.html

森の母であり、山犬の母であり、人間「サン」の母でもある犬神モロの君。

きっと賢いモロのこと。

泣くことしか出来ない人間の赤子に、何の罪もないことを知っていたのでしょう。

人間と山犬の間で苦しむサンを思って心を痛め、最期は自らの命と引き換えに、サンを助けだしたモロお母さん。

包容力溢れる母親というのは、守り神の象徴なのかもしれません。

(でも、首だけで動いたのはチョット怖かったです。)

引用:https://hiroki-suzuki.com/mononokehime

もしサンがイノシシ神の一族に育てられていたら、無駄にまっすぐに育ち、アシタカはもっと苦労していたかもしれませんね。

 

最後にモロ一族ファンの私としては、シシ神の森で育った赤ん坊「サン」が一族として一人前になるまでの番外編を、是非みたい!

そんな気持ちでいっぱいです。