「もののけ姫」のなかでも圧倒的な存在感を誇るキャラクター「山犬」モロとその一族。
守護神、犬神一族として異彩を放つ彼らにモデルはいるのか?!モロの息子に名前はあるのか?!
その謎に追ってみました。
【犬神一族は森を守る、最後の砦!】
来週は2週連続、夏はジブリの第一弾。人間と自然の戦いを壮大なスケールで描いた名作「もののけ姫」を放送します。海外でも絶賛され、世界に宮崎駿監督の名をとどろかせた魂の大作!ご家族みんなで楽しみください。#夏はジブリ #もののけ姫 pic.twitter.com/xQKP5mwPxX
— ミアちゃん@金曜ロードSHOW! 公式 (@kinro_ntv) 2016年7月29日
古来よりシシ神の森を守護する犬神一族。
古い神々の生きる森の中でも、その姿は巨大。
人の言葉を話し、真っ白で犬とも狼ともつかぬ風貌が特徴です。
一族を率いるモロの君は300歳の雌山犬。
二つの尾をもち、その巨体はゆうに5メートルを超えているそうです。
人間に生贄として捧げられた、ヒロイン「サン」を赤ん坊の頃から育てた、育ての親。
2頭の息子がおり、サンとは兄弟のように過ごしています。
サンが幼いころにはきっと毛を引っ張られたり、よだれをベチャベチャつけられたり、
かなり手を焼いたことでしょうが、今ではすっかりサンが指揮官のよう。
寄り添い、背に乗せて駆け、その存在を慈しみ、守っています。
【モロに息を吹き込んだ、声優は誰?!】
引用:https://www.smule.com/song/声劇-ジブリ-声劇-モロとアシタカ-もののけ姫-karaoke-lyrics/52470767_360903/arrangement
母性溢れる犬神モロの君といえば、岩の洞窟の前でアシタカと対峙するシーン。
言い方を変えれば、娘が初めて心を許したボーイフレンドを見定めるような、あの場面が印象的ですね。
モロの声優といえば、美輪明宏さん。
アシタカに放った「黙れ小僧!」は、声に魂のこもった、圧巻の名演技!
ド迫力にビリビリきました!!!
美輪明宏さんのモノマネをする時にこのセリフが登場したり、芸人さんがオチに使ったりと、キャッチーなフレーズとなりましたね。
元々、美輪さんご自身はシャンソン歌手でありながら、様々な経歴とズバ抜けた霊感をおもちで、徳のあるお人柄であることは世に知られていました。
サンに対する深い愛情、人間への深い憤り、賢明で高度な知性が様々なシーンでのモロの声に現れており、美輪さんの達観した表現力が、温かさと深みをもつモロの存在にピッタリ!だったと思います。
裏情報として、なんと!
後にタタリ神となってしまった鎮西のイノシシ神「おっことぬし様」とモロとは、遠い昔、恋人関係にあったことがあるそうで・・・
対面した時に「女」を感じるあの声は、三輪さん自身が意識して出した声なのだそうですよ。
モロ、イノシシが相手なんて、懐深すぎですね・・・。
【犬神様はお犬様?山犬のモデル】
引用:https://ameblo.jp/oosama-toni/entry-11814598060.html
ところで素朴な疑問なのですが、モロと二匹の子供たち、犬神の一族は、犬なのでしょうか?
狼なのでしょうか?
「山犬」「犬神」というくらいだから犬なのかと思ってしまいますが、狩猟犬にしてはパワフルですし、知能が高すぎる気がしますよね。
実は犬神モロの君は、埼玉県にあるパワースポットで有名な三峯神社(ミツミネジンジャ)の守り神がモデルとなっているそうです。
三峯神社の守り神は狛犬ではなくオオカミ。
モロのモデルは、れっきとしたオオカミの神様なのです。
引用:https://www.travel.co.jp/guide/article/18778/
ちなみに「狼(オオカミ)」は度々「大神」という漢字で、世界にかけて古代から信仰の対象となり大活躍しています。
「日本書紀」では“かしこき神にしてあらそわざるをこのむ”と紹介されており、動物界では一番徳の高い神様の遣いとして、多くの神話や伝記に登場します。
モロ一族があれだけ凛とした高尚な神であるのは、“世界に認められた、トップ神”だからなのですね。
また「山犬」という名の、別名は「ニホンオオカミ。」
古来より明治の初めころまで、日本各地に実際に生息していた絶滅種のことです。
引用:ttps://ja.wikipedia.org/wiki/ニホンオオカミ
現存する狼よりは小さく、中型犬ほどのサイズしかなかったそうですが、当時は日本の生態系のトップに君臨していたともいわれています。
群れは小さく、2~3頭から10頭程度で生活。
遠吠えをする性質や、子供は3頭程を出産するという特徴からも、犬神一族にピッタリあてはまります。
ただ問題は、主食がニホンジカだったそうで・・・
鹿がベースとなっているシシ神様のことも、本能では時々おいしそうにみえたり・・・・
いえ、してませんよね。
もののけ姫のキャラクター ヤックルのモデルは鹿ではなくアレ!?
【知りたい!モロの子の名前は?!】
引用:https://item.rakuten.co.jp/jeijei/ens7038114321/
「もののけ姫」で大きな存在感を放つ、モロの君をメインに紹介してきましたので、次は2頭の子供達に焦点をあてたいと思います。
子供といっても子犬ではなく、立派な成”山犬”です。
サンがショウジョウ達に侮辱されたシーン。
“シシ神の森の生命を奪われ、”森が滅びても山犬の姫は平気。
人間だから。”
その言葉を聞いてサンのために怒り、“無礼なさるめ!そのクビ、噛み砕いてやる!!!”と飛びかかる姿は、気高い神としての誇りだけではなく、家族を守ろうとする姿そのものでした。
血気盛んな性格のため、サンをモロに紹介された時には、人間の赤子を噛み砕こうとして止められたかもしれません。
ですが今ではサンを一族として認め、家族として愛している心が伝わってきます。
引用:https://hiroki-suzuki.com/mononokehime
そんな素敵な兄弟ですが、わりと扱いが雑で、まず、名前はありません。
年齢も不詳です。
ただ間違いなくサンよりは年上の男の子達です。
サンがエボシの首を狙って夜間にタタラ場を襲撃した時に、背に乗せていたのが”兄”。
隣で(言葉が無くわかりづらいのですが)心配したのでしょう、中止を促して、サンに鼻を撫でられていたのが”弟”。
引用:https://blog.goo.ne.jp/rshijima/c/8129efb80fbe21096f614bf01dd3f2e1
じ~っと見つめてみても、さっぱり見分けはつきません。
年上のはずなのですが、神々の世界でもやはり女が強いのでしょうか。
サンの言うことに素直につき従います。
例外なく人間は嫌いなモロとその子供達ですが、人間に捨てられたサンとは少し事情が違い、人間そのものを憎んでいる訳ではありません。
大切な住処であり、生命を育み慈しむ”シシ神の森”を脅かすタタラ場の人間達には、強い嫌悪感と殺意をもっていますが、徳の高い神ですので、むやみな殺生や争いは好まないんですね。
そのため礼節をわきまえ、神々に敬意を払うアシタカには攻撃性を示しませんし、後半になると、アシタカをその背に乗せて岩肌を駆け、共にサンの救出に向かいます。
(アシタカ)
サンのところへ!
そこにエボシもいる金曜ロードSHOW!|夏はジブリ!
~第1弾『もののけ姫』~放送中!https://t.co/EuYeRk8StH #kinro #夏はジブリ pic.twitter.com/gNOUURxErU— ミアちゃん@金曜ロードSHOW! 公式 (@kinro_ntv) 2014年7月4日
劇中で犬神一族の彼らは、様々な顔を見せてくれます。
子を守る母の姿。
森を守るために戦う、勇ましい姿。
家族のために駆ける、壮麗な姿。
“誇り”とは何か“絆”とは何かを体現している、勇猛な戦士のような、とにかくカッコイイ、
モロ一族なのです。
【まとめ】
引用:https://ameblo.jp/makizo0323/entry-12173568600.html
森の母であり、山犬の母であり、人間「サン」の母でもある犬神モロの君。
きっと賢いモロのこと。
泣くことしか出来ない人間の赤子に、何の罪もないことを知っていたのでしょう。
人間と山犬の間で苦しむサンを思って心を痛め、最期は自らの命と引き換えに、サンを助けだしたモロお母さん。
包容力溢れる母親というのは、守り神の象徴なのかもしれません。
(でも、首だけで動いたのはチョット怖かったです。)
引用:https://hiroki-suzuki.com/mononokehime
もしサンがイノシシ神の一族に育てられていたら、無駄にまっすぐに育ち、アシタカはもっと苦労していたかもしれませんね。
最後にモロ一族ファンの私としては、シシ神の森で育った赤ん坊「サン」が一族として一人前になるまでの番外編を、是非みたい!
そんな気持ちでいっぱいです。